If you can see it here [points to head], and you have the courage enough to speak it, it will happen.
心の中で見ることができ、それを口に出す勇気があるなら、それは実現する。
by コナー・マクレガー
こんにちは。当ブログへのご訪問ありがとうございます。
格闘技の世界には、時として試合そのものよりも記憶に残る「事件」が起こります。
2017年に行われたフロイド・メイウェザー・ジュニアとコナー・マクレガーの世界的なメガマッチ。
そのプロモーションツアーの初日、ロサンゼルスでの記者会見で事件は起きました。
コナー・マクレガーが身にまとって現れた、一見するとただの洒落たストライプスーツ。
しかし、そのストライプをよく見ると、そこには「Fuck You」という文字がびっしりと織り込まれていたんです(笑)。
今日は、あの伝説の「ファッキュースーツ」を切り口に、コナー・マクレガーという男のすごさ、そして彼のトラッシュトークの面白さの本質を、僕なりに深くdigってみたいと思います。
- 伝説の「ファッキュースーツ」の驚きの値段とブランドの正体
- 単なる挑発ではない、メイウェザーを狙った高度な心理戦の分析
- 対戦相手を激怒させ、ファンを熱狂させた「赤いパンティの夜」事件の真相
- UFCのPPV記録を塗り替え続けた、彼の圧倒的な経済効果と影響力
- 敵意さえも大金に変える、彼のトラッシュトークに隠されたビジネス戦略とセルフプロデュース術
コナーマクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツとは?
- 伝説の「ファッキュースーツ」その驚きの値段とブランド
- なぜ彼はこのスーツを選んだのか?メイウェザーへの心理戦
- スーツだけじゃない!会見での記憶に残るトラッシュトーク集
まずは、全ての始まりとなった「あのスーツ」について、基本的な情報からおさらいしていきましょう。
ボクシング界の絶対王者メイウェザーと、UFC史上初の二階級同時制覇を成し遂げたマクレガー。
交わるはずのなかった二つの世界の頂点が激突するということで、試合前から世界中が熱狂の渦に巻き込まれました。
そのプロモーションツアーで、マクレガーは初手からとんでもない爆弾を投下してきたわけです。
一見すると、ただの高級オーダースーツ。
しかし、その実態は相手への最大級の侮辱を込めた戦闘服でした。
この章では、伝説となった「ファッキュースーツ」の値段やブランドといった具体的な情報から、彼がなぜこのスーツを選んだのか、その裏に隠された心理戦、そして会見で飛び出した他の強烈なトラッシュトークまで、多角的に掘り下げていきます。
彼の行動一つ一つが、いかに計算され尽くした戦略であったかが分かるはずです。
伝説の「ファッキュースーツ」その驚きの値段とブランド
さて、早速ですが、あの「ファッキュースーツ」の正体についてです。
あのスーツは、高級カスタムスーツを手がける「David August」というブランドのものです。
デザイナーのデビッド・オーガスト・ヘイル氏がマクレガーのためだけに特別に仕立てた、完全オーダーメイドの一着なんですね。
気になるお値段ですが、当時の情報によると、なんと約80万円からと言われています。
ぶっちゃけ、素材や仕立てによってはもっと高額だった可能性も十分にありますよね。
80万円のスーツと聞くと、多くの人は「高すぎる!」と感じるかもしれません。
でも、これは単なる衣服じゃないんです。
言うなれば、これは「着るタイプの兵器」であり、世界中に向けたプロモーション費用だと考えれば、むしろ安いくらいかもしれません。
このスーツ一着で、世界中のメディアがこぞって取り上げ、SNSは瞬く間にお祭り騒ぎになりました。
どれだけの広告効果があったか、想像もつきません(笑)。
普通の企業が同じだけの注目を集めようとしたら、何億円、いや何十億円の広告費が必要になるか分かりません。
それをたった80万円でやってのけるんですから、彼のセンスは本当に恐ろしいです。
しかも、このスーツ、後に「Eff You Pinstripe」という名前で一般販売までされたというから驚きです。
もちろん、即完売。
彼のやる事なす事すべてが、社会現象になり、そして莫大なお金を生み出していく。
このスーツは、まさにその象徴的な事件だったと言えるでしょう。
なぜ彼はこのスーツを選んだのか?メイウェザーへの心理戦
では、なぜマクレガーは、あえてこんな挑発的なスーツを選んだのでしょうか?
単に相手を怒らせたかっただけなんでしょうか。
僕は、そこにはもっと深い、計算され尽くした心理戦があったと考えています。
メイウェザーは、ご存知の通り「Money(金の亡者)」というニックネームを持つほど、富と成功をひけらかすことで自身のブランドを築き上げてきたボクサーです。
高級車、札束、プライベートジェット…彼のSNSは、まさに富の象徴で溢れかえっています。
そんな彼に対して、マクレガーは「お前が土俵にしている金の世界で、俺はもっと上手く、もっとクレバーに立ち回れるぞ」というメッセージを突きつけたんだと思うんです。
それはまるで、東京から渋谷に行くのに、一度沖縄を経由するくらい遠回りで非効率な金の稼ぎ方しか知らないメイウェザーに対して、「俺はリニアモーターカーで一瞬だぜ?」と見せつけるようなものです。
メイウェザーが物理的な「モノ」で富をアピールするなら、マクレガーは「ウィット」や「センス」という目に見えない知的な武器で、彼の土俵そのものをハッキングしにいった。
「お前のルールでは戦わない。俺が新しいゲームのルールを作る」という強烈な意思表示だったわけです。
結果として、このスーツは会見の主役を完全に奪い、メイウェザーを「古い価値観のチャンピオン」、マクレガーを「新しい時代の寵児」という構図に見事に描き変えてしまいました。
試合が始まる前から、すでに心理戦の第一ラウンドはマクレガーが圧倒的KO勝利を収めていた、と僕は感じています。
スーツだけじゃない!会見での記憶に残るトラッシュトーク集
もちろん、彼の武器はスーツだけではありません。
彼の口から放たれる「トラッシュトーク」こそが、最強の兵器です。
メイウェザーとの会見でも、数々の名言(迷言?)が生まれました。
例えば、こんな発言がありました。
- 「あいつは判定までチョコチョコとステップをふんでるだけだ。なんだよ、あの格好、ガキみたいな格好して。年相応の格好しろよ。ダセーな。あいつは、もうスーツを買う金もないんだぜw」
これは、ジャージ姿で現れたメイウェザーに向けられた言葉です。
ファッションという土俵に相手を引きずり込み、「お前はセンスも金もない」とこき下ろす。
これも見事な戦略ですよね。
メイウェザーが「俺はもう戦う必要がないほど稼いだ。だから楽な格好で来た」というスタンスを見せたのに対し、「いや、お前はもうマトモなスーツさえ買えないほど落ちぶれたんだ」と、全く逆のストーリーを上書きしてしまう。
事実がどうであるかは関係ないんです。
どちらのストーリーが観客の心を掴み、面白いと感じさせるか。
マクレガーは、常にその一点を突き詰めているように僕には見えます。
他にも、メイウェザー陣営の警備員を「ジュースヘッドのゴリラ」と罵ったり、まさに言いたい放題(笑)。
しかし、彼のトラッシュトークはただ相手を侮辱するだけじゃない。
そこには常にユーモアがあり、観客を巻き込むエンターテイメント性があるんです。
だからこそ、人々は彼の言葉に熱狂し、次の発言を心待ちにしてしまうのでしょう。
コナーマクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツが象徴する「言葉の力」
- 「赤いパンティの夜」事件とは?対戦相手を熱狂させた名言
- UFCのPPV記録を塗り替えたマクレガーの圧倒的な影響力
- 2階級制覇王者の謝罪「…って嘘だよw」に隠された真意
- メイウェザーがエキシビションマッチを始めたキッカケ
ファッキュースーツは、彼の数ある伝説の序章に過ぎません。
彼の真骨頂は、その口から紡ぎ出される「言葉」にあります。
それは時に相手の心を折り、時にファンを熱狂させ、そして何より莫大なお金を生み出す魔法の杖となりました。
この章では、スーツ事件と同様に彼のキャラクターを象徴する「赤いパンティの夜」という有名なエピソードを深掘りします。
さらに、彼がUFCの歴史をどう塗り替え、格闘技ビジネスの常識をいかに破壊したのか、その具体的な影響力についても解説します。
彼の言葉一つ一つが、単なる挑発ではなく、緻密に計算されたビジネス戦略であり、彼の哲学の現れであることが見えてくるはずです。
彼の言葉の裏に隠された真意を読み解くことで、僕達が普段使っている「言葉」の持つ本当の力について、改めて考えさせられるかもしれません。
「赤いパンティの夜」事件とは?対戦相手を熱狂させた名言
コナー・マクレガーの名言(迷言)の中でも、特に彼の立ち位置を象徴するのが「レッドパンティーナイト(赤いパンティの夜)」という言葉です。
これは、当時彼がUFCライト級のファイターたちに向けて放った、強烈な皮肉でした。
- 「俺との試合契約にサインする時、それはお祝いだ。家に電話して、妻にこう言うんだ。『ベイビー、やったぞ。俺たちは金持ちだ。コナー・マクレガーが俺たちを金持ちにしてくれた。さあ、赤いパンティを履いてくれ』と。」
…どうですか、この言い回し(笑)。
これはつまり、「お前らにとって、俺と戦うことは人生最大の給料日だ。試合の勝ち負けなんてどうでもよくて、ただ俺と戦えるだけで大金が手に入って、まるでお祭り騒ぎになるだろう?」という、この上ない皮肉であり、同時に揺るぎない事実でもあったんです。
もちろん、名指しで侮辱されたファイターたちは激怒しました。
「ふざけるな!」「俺はお金のために戦っているんじゃない!」と。
しかし、彼の言葉は、格闘技という世界の残酷な本質を見事に突いていたんです。
結局のところ、多くの選手が彼と戦いたがったのは事実です。
なぜなら、それが最も注目を集め、最も稼げる試合だから。
この「赤いパンティの夜」という言葉は、マクレガー自身が単なる一人の格闘家ではなく、格闘技界における「金のなる木」であり、全てのルールを自分中心に動かせる存在であることを、たった一言で知らしめた事件でした。
他の選手からすれば屈辱的かもしれませんが、ここまで見事に本質を表現されると、ぐうの音も出ないですよね。
UFCのPPV記録を塗り替えたマクレガーの圧倒的な影響力
「赤いパンティの夜」という言葉が単なるビッグマウスで終わらないのは、彼が実際にそれを証明するだけの実績と影響力を持っていたからです。
彼の経済効果を最も分かりやすく示すのが、PPV(ペイ・パー・ビュー)の売上記録です。
UFCの歴史におけるPPV売上トップ10のうち、なんとその8つがコナー・マクレガーの出場した大会だと言われています。
これはもう異常事態です(笑)。
言うなれば、夏祭りの出店が全部綿菓子だけ、みたいな状況です。
他のどんな人気選手が出場しようとも、マクレガーが出場する大会の売上には遠く及ばない。
彼一人で、団体全体の収益を左右してしまうほどの存在になっていたわけです。
だからこそ、「俺と戦うことがお前らにとってのボーナスだ」という言葉に、誰も反論できなかった。
彼は、自身の拳だけでなく、その圧倒的な集客力と経済効果によって、他のファイターたちを支配していたとも言えます。
これは、ただ強いだけでは決して辿り着けない領域です。
強さに加えて、人々を惹きつけるカリスマ性、話題を作る能力、そして自分を商品として売り出すセルフプロデュース能力。
その全てが揃っていたからこそ、彼は格闘技の枠を超えた「メガスター」となり得たんだと僕は思います。
2階級制覇王者の謝罪「…って嘘だよw」に隠された真意
彼のキャラクターが凝縮された、もう一つの象徴的なインタビューがあります。
UFCで史上初となる2階級同時制覇を成し遂げた直後のリング上でのことです。
彼はマイクを持つと、神妙な面持ちでこう切り出しました。
- 「ありがとう!そして心の底から言いたい。この場を借りて謝罪したい…」
会場は一瞬、「お、あのマクレガーが謝罪?」と静まり返ります。
「赤いパンティの夜」事件などで散々ヘイトを買っていたので、それらに対する謝罪か…と誰もが思った、その瞬間。
彼はニヤリと笑って、こう続けました。
- 「…って嘘だよw誰に対しても謝るかよ!!俺は2階級制覇した王者だ!ダブルチャンプはやりたいことをやるんだ!」
これには会場も大爆笑と大ブーイングの渦(笑)。
最高に彼らしいパフォーマンスですよね。
これは単なるおふざけではありません。
「お前らが俺に何を言おうが、俺は結果で全てを証明した。文句があるならかかってこい。どうせお前らは俺に勝ちたいんじゃなく、俺と戦って金が欲しいだけだろう?」という、究極の皮肉が込められています。
謝罪を期待した人々を、最高の形で裏切る。
アンチのヘイトさえも、自分のショーを盛り上げるための燃料に変えてしまう。
この一件は、彼のメンタルの強さと、常人には真似できないエンターテイナーとしての才能を物語っています。
メイウェザーがエキシビションマッチを始めたキッカケ
そして、このマクレガーとの一連の騒動は、ボクシング界の絶対王者、フロイド・”マネー”・メイウェザーのその後のキャリアにも大きな影響を与えました。
最近、日本のRIZINなどで朝倉未来選手や那須川天心選手とエキシビションマッチを行っているメイウェザーですが、その流れを作ったのが、間違いなくこのマクレガー戦です。
メイウェザーは過去のインタビューで、エキシビションマッチについてこう語っています。
- 「(エキシビションマッチは)苦しい減量をして、負ける可能性がある試合で12ラウンド戦う何倍も稼げる。グローブのオンスも重くて安全だ。痛くない。そして、PPVが売れるのは俺だからだ。他のボクサーはしたくても出来ない。お前らはやりたくても出来ないんだ。ヤラない、んじゃなく、出来ないだけだw」
いかにも彼らしい発言ですよね(笑)。
しかし、この「リスクを最小限に、リターンを最大限に」というビジネスモデルに彼が気づいたのは、間違いなくマクレガー戦の成功体験があったからでしょう。
本気の公式戦で莫大なファイトマネーを得るには、それ相応のリスクと過酷なトレーニングが伴います。
しかし、異種格闘技戦という「お祭り」であれば、リスクを抑えつつ、自身のネームバリューを最大限に活かしてお金を稼ぐことができる。
マクレガーがUFCで証明した「強さ」と「話題性」を掛け合わせて巨大なビジネスを生み出す手法を、メイウェザーは自分のやり方で昇華させたわけです。
そう考えると、マクレガーはただメイウェザーと戦っただけでなく、格闘技界の新しい「稼ぎ方」の扉を開いたゲームチェンジャーだった、と言えるのかもしれません。
コナーマクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツから学ぶ「セルフプロデュース術」
- 敵意さえも大金に変えるトラッシュトークという名のビジネス
- 「顔面タトゥーはタイソンだけ」レベルで彼にしか似合わない理由
- 批判を恐れない独立独歩の精神と彼の哲学
ここまで、ファッキュースーツや数々のエピソードを通じて、コナー・マクレガーという人物の特異性を見てきました。
彼の行動は、一見するとただの破天荒で自己中心的なものに見えるかもしれません。
しかし、僕のようなウェブマーケティングを仕事にしている人間から見ると、彼の行動一つ一つが、恐ろしく計算された「セルフプロデュース術」であり、最高の「ブランディング戦略」に映るんです。
この章では、彼の言動を格闘技の世界から少し離れ、ビジネスや僕達自身の生き方のヒントとして捉え直してみたいと思います。
なぜ彼のトラッシュトークはただの悪口で終わらず、巨大なビジネスになるのか。
なぜ彼のスタイルは、他の誰にも真似できないのか。
そして、彼の行動の根底にある哲学とは何なのか。
その本質に迫ることで、僕達が情報過多のこの社会で「自分」というブランドを確立していくための、重要なヒントが見つかるはずです。
敵意さえも大金に変えるトラッシュトークという名のビジネス
彼のトラッシュトークは、単なる心理戦や試合を盛り上げるためのスパイスではありません。
それは、彼自身を主役にした壮大な物語を作り上げ、観客(消費者)をその世界に引き込むための、高度なマーケティング戦略そのものです。
通常のビジネスでは、「顧客に好かれること」が重要だと考えられています。
しかし、マクレガーはその逆を行きます。
彼は、あえて敵(アンチ)を作り、論争を巻き起こすことで、熱狂的なファンと、彼を叩きのめしてほしいと願うアンチの両方から注目を集めるんです。
これは、マーケティングの世界で言うところの「炎上マーケティング」に似ていますが、彼のそれはレベルが違います。
なぜなら、彼は最終的にリングの上で「結果」を出すことで、全ての批判を黙らせ、自身の物語を完結させてしまうからです。
「あんなに偉そうな口を叩いていたのに、やっぱり強かった…」
このカタルシスが、ファンをさらに熱狂させ、アンチでさえも彼の次の動向から目が離せなくさせる。
好きか嫌いか。
その両極端の感情を最大化させ、「どうでもいい」という最もビジネスにならない感情を徹底的に排除する。
敵意や憎しみといったネガティブな感情さえも、自分のショーを盛り上げるための燃料に変え、最終的には莫大なPPV収入という「お金」に換金してしまう。
これは、もはや格闘家ではなく、超一流のプロモーターであり、マーケターの仕事です。
僕達のビジネスや情報発信においても、八方美人になろうとするのではなく、誰に何を伝えたいのかを明確にし、時には批判を恐れずに尖ったメッセージを出す勇気が、結果的に熱狂的なファンを生むのかもしれません。
「顔面タトゥーはタイソンだけ」レベルで彼にしか似合わない理由
「顔面タトゥーが許されるのはマイク・タイソンだけ」という言葉、これは本当に秀逸な例えだと思います。
まさにその通りで、コナー・マクレガーのスタイルは、コナー・マクレガーだからこそ成立するんです。
もし、他の実力もカリスマ性もない選手が、同じようにファッキュースーツを着て、同じようなトラッシュトークをしたらどうなるでしょうか?
おそらく、ただの「痛いヤツ」で終わってしまいます。
それはまるで、結婚式にジャージで出席するくらい場違いで、誰からも相手にされないでしょう。
彼のスタイルが成立するのは、その裏付けとなる圧倒的な「実績」と、彼自身が持つ天性の「カリスマ性」、そして何より、それをやり切る「覚悟」があるからです。
彼は、自分が作り上げた「ザ・ノトーリアス(悪名高き者)」というキャラクターを、リングの上でも、記者会見でも、プライベートでも、24時間365日演じきっている。
そのブレない一貫性が、「コナー・マクレガー」という強力なブランドを作り上げているんです。
これは、ブランディングにおける非常に重要なポイントです。
中途半端に誰かの真似をするのではなく、自分のキャラクターを深く理解し、それを一貫して表現し続けること。
たとえそれが万人受けしないものであっても、やり切る覚悟があれば、唯一無二のブランドとして認識される。
彼のスタイルは、僕達にその重要性を教えてくれているように思います。
批判を恐れない独立独歩の精神と彼の哲学
彼の行動の根底には、常に「俺は俺の道を行く」という、強烈な独立独歩の精神があります。
僕の好きなアーティストに矢沢永吉さんがいますが、彼は「10人いて、5人が良いと言い、5人が悪いと言う。その時、俺は前に進む」というようなことを言っています。
全員に好かれようとすると、結局誰の心にも深く刺さらない、つまらないものになってしまう。
マクレガーの哲学も、これと非常に近いものを感じます。
彼は、アンチからの批判やメディアからのバッシングを全く恐れません。
むしろ、それを自分のエネルギーに変え、より大きな注目を集めるための起爆剤にしているようにさえ見えます。
これは、言うは易く行うは難し、です。
僕達は、どうしても他人の評価を気にしてしまいがちです。
SNSで批判的なコメントが一つでもつくと、一日中落ち込んでしまったりする。
しかし、彼はその次元をはるかに超えています。
「他人の意見という雑音に、自分の内なる声をかき消されてはいけない」とはスティーブ・ジョブズの言葉ですが、マクレガーはそれを地で行く人物です。
自分の価値を信じ、自分のやりたいことを貫き通す。
その結果、熱狂的なファンが生まれ、巨大な富がついてくる。
彼の生き様は、情報過多の社会で自分を見失いがちな僕達にとって、「もっと自分を信じて、自分のやりたいようにやっていいんだ」という勇気を与えてくれるのかもしれません。
まとめ:コナーマクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツに見る彼の本質
さて、ここまでコナー・マクレガーのメイウェザー戦におけるファッキュースーツを起点に、彼の様々な側面を掘り下げてきました。
単なる挑発的なファッションアイテムかと思われたあのスーツが、実は高度な心理戦の武器であり、彼のビジネス戦略、そして生き様そのものを象徴するアイコンであったことが、少しでも伝われば嬉しいです。
彼のトラッシュトークは、表面的に見れば下品で、不快に感じる人も多いでしょう。
しかし、その裏側にある本質をdigっていくと、そこには緻密な計算、ブレない哲学、そして何よりも、自分自身を信じ抜く圧倒的な強さが存在します。
最後の章として、この記事全体を統括し、あのスーツが格闘技の歴史においてどのような功績を残したのかをまとめたいと思います。
そして、彼の生き様から僕達が何を学び、どう活かしていくべきか、そのヒントを探っていきます。
時代を動かしたコナーマクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツの功績
結論として、コナー・マクレガーのメイウェザー戦の会見のスーツが残した功績は、単に「話題になった」というレベルのものではありません。
僕が思うに、その功績は大きく3つあります。
- 第一に、格闘技のプロモーションにおける「表現の自由」を新たなレベルに引き上げたこと。
- 第二に、「トラッシュトーク」が単なる悪口ではなく、高度なビジネス戦略となり得ることを証明したこと。
- 第三に、彼自身が「アスリート」の枠を超え、世界的な「エンターテイナー」であり「ビジネスマン」であることを決定的に印象付けたこと。
あのスーツは、もはや衣服ではなく、一つの「メディア」でした。
言葉を発する前から、彼の思想と戦略を世界中に発信する、最強の広告塔だったわけです。
そしてそれは、メイウェザーという「古い時代の王様」に対して、マクレガーという「新しい時代の革命家」が突きつけた挑戦状でもありました。
結果的に、あのスーツから始まった一連の騒動は、格闘技界の常識を覆し、アスリートの稼ぎ方、セルフプロデュースの方法にまで大きな影響を与えました。
彼のやり方が全て正しいとは思いません。
しかし、既存のルールに縛られず、自分の頭で考え、批判を恐れずに新しい道を切り拓いていくその姿勢は、変化の激しい現代を生きる僕達にとって、非常に大きな学びと勇気を与えてくれます。
強いだけでは生き残れない。
面白いだけでもダメだ。
強さと面白さ、そしてそれをビジネスに昇華させる知性。
コナー・マクレガーという男は、その全てを兼ね備えた、まさに時代が生んだ怪物だったんだと、改めて感じます。
たまには彼の試合やドキュメンタリーを見返してみると、また新しい発見があるかもしれませんね。
- メイウェザー戦でマクレガーが着たスーツは「ファッキュースーツ」と呼ばれる
- ブランドは「David August」のオーダーメイドで値段は約80万円から
- スーツのストライプはよく見ると「Fuck You」の文字で埋め尽くされている
- これは富を誇示するメイウェザーへの知的な心理戦であり見事な戦略だった
- 彼のトラッシュトークは敵意さえも金に変える高度なビジネス戦略である
- 有名な「赤いパンティの夜」事件は彼の金のなる木としての立場を象徴している
- UFCのPPV売上トップ10の多くを彼が占めるほど絶大な経済効果を持つ
- 彼のスタイルは圧倒的な実績とカリスマ性があるからこそ成立する
- 批判を恐れず自分の道を貫く独立独歩の精神が彼の哲学の根底にある
- あのスーツと一連の言動は格闘技界の常識とビジネスモデルを変えた